「相続税なんて関係ない」と思っていませんか?2015年の税制改正で基礎控除が大幅に引き下げられ、都心部では相続税の対象になるケースが急増しています。代々木エリアのマンションオーナーにとって、相続税への備えは他人事ではありません。
目次
まず知っておきたい相続税の基礎控除
相続税には「基礎控除」という非課税枠があります。財産の合計額がこの基礎控除以下であれば、相続税はかかりません。
基礎控除の計算式
3,000万円 + 法定相続人の人数 × 600万円
| 法定相続人の人数 | 基礎控除額 | これ以上の財産で相続税が発生 |
|---|---|---|
| 1人 | 3,600万円 | 3,600万円超 |
| 2人 | 4,200万円 | 4,200万円超 |
| 3人 | 4,800万円 | 4,800万円超 |
| 4人 | 5,400万円 | 5,400万円超 |
代々木エリアのマンションを保有している方は、不動産だけで数千万円の評価額になるケースが多く、預貯金・有価証券などを合わせると基礎控除を超えやすい状況にあります。
現金vs不動産 相続税評価額はどう変わる?
現金5,000万円をそのまま持っている場合と、同じ5,000万円で代々木エリアの中古マンションを購入した場合では、相続税の評価額が大きく変わります。
| 現金5,000万円 | 中古マンション購入 | |
|---|---|---|
| 実際の金額 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 建物の評価額 | — | 約1,500万円 (購入価格の約60%が目安) |
| 土地の評価額 | — | 約1,800万円 (路線価による) |
| 相続税評価額 | 5,000万円 | 約3,300万円 (約1,700万円減) |
同じ5,000万円でも、不動産に変えるだけで相続税の計算上は約3,300万円として扱われます。つまり約1,700万円分、相続財産が少なくなったとして計算できるということです。
なぜ不動産の評価額は低くなるのか
不動産の相続税評価額は「実際の売買価格(実勢価格)」ではなく、国が定めた計算方法で算出されます。そのため実勢価格より低くなるのが一般的です。
| 種類 | 評価方法 | 実勢価格との関係 |
|---|---|---|
| 現金・預貯金 | そのままの金額 | 100% |
| マンション(建物) | 固定資産税評価額 | 実勢価格の約50〜60% |
| マンション(土地) | 路線価×持分割合 | 実勢価格の約70〜80% |
小規模宅地の特例でさらに減額
不動産に変えるだけでも評価額は下がりますが、さらに「小規模宅地等の特例」を使うと土地部分の評価額が最大80%減額されます。
| 用途 | 面積の上限 | 減額割合 |
|---|---|---|
| 居住用(自宅として使っていた) | 330㎡まで | 80%減額 |
| 貸付用(賃貸に出していた) | 200㎡まで | 50%減額 |
先ほどの例で土地部分の評価額が約1,800万円だった場合、小規模宅地の特例(居住用)を使うと——
| 特例適用前の土地評価額 | 約1,800万円 |
| 80%減額 | ▲ 約1,440万円 |
| 特例適用後の土地評価額 | 約360万円 |
| 最終的な相続税評価額(建物+土地) | 約1,860万円 |
現金5,000万円が、約1,860万円として評価される——これが不動産を活用した相続税対策の仕組みです。
代々木エリアの中古マンションが有効な理由
この仕組みは全国どこでも使えますが、代々木エリアが特に有効な理由があります。
代々木エリアは路線価が高いエリアです。路線価が高いということは土地の相続税評価額も高くなりやすく、小規模宅地の特例による80%減額の効果が大きくなります。つまり土地評価額が高いエリアほど、特例を使ったときの節税効果が大きいということです。
また代々木エリアは資産価値が安定しており、相続税対策として購入した物件が将来値下がりするリスクが比較的低いという点も魅力です。
相続登記の義務化も忘れずに
2024年4月から、相続登記が義務化されました。不動産を相続した場合、相続を知った日から3年以内に登記を行う義務があります。正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の対象になります。
なお2024年4月以前に相続が開始していた場合も対象になります(猶予期間あり)。「まだいいか」と後回しにせず、早めに手続きを進めることをおすすめします。
注意点
不動産を活用した相続税対策は有効ですが、いくつか注意点があります。
まず小規模宅地の特例には適用条件があります。誰が相続するか・どう使うかによって適用できないケースもあります。また2023年のルール改正でマンションの相続税評価額の計算方法が見直されており、以前より節税効果が変わっているケースもあります。
具体的な節税額は財産の内容・法定相続人の人数・物件の条件などによって大きく異なります。必ず税理士に相談した上で判断することをおすすめします。不動産会社と税理士、両方の視点からアドバイスを受けることが、後悔しない相続対策の第一歩です。
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よくある質問(FAQ)
Q. 相続税は誰にでもかかりますか?
A. 財産の合計額が基礎控除(3,000万円+法定相続人×600万円)を超えた場合にかかります。代々木エリアのマンションを保有している場合は対象になるケースが多いため、早めに確認しておくことをおすすめします。
Q. 現金を不動産に変えると相続税が安くなるのはなぜですか?
A. 現金はそのままの金額で評価されますが、不動産は固定資産税評価額や路線価で計算されるため、実勢価格より低い評価額になることが多いからです。同じ金額でも不動産に変えることで、相続税の計算上の財産額を圧縮できます。
Q. 小規模宅地の特例は誰でも使えますか?
A. 使える条件があります。誰が相続するか・相続後どう使うかによって適用できないケースもあります。詳細は税理士に確認することをおすすめします。
Q. 相続登記をしないとどうなりますか?
A. 2024年4月から相続登記が義務化されており、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。また登記していない物件は売却できないため、早めの手続きをおすすめします。
Q. 相続対策はいつから始めればいいですか?
A. 早ければ早いほど選択肢が広がります。不動産を活用した相続対策は購入・保有・売却のタイミングが重要なため、まず現状を整理することから始めることをおすすめします。