「住宅ローン審査のために、ここ数年は確定申告の見栄えを良くしておいた方がいい」——フリーランスの方からよく聞く話です。間違いではありませんが、それより大切なことがあります。審査で銀行が本当に見ているのは、確定申告の数字ではなく「収入の安定性と継続年数」だからです。
確定申告は何のためにするのか
確定申告は、1年間の所得を税務署に申告し、正しい税額を納めるための手続きです。フリーランス・自営業の方にとっては、経費を適切に計上して節税することが本来の目的です。
ところが「住宅ローン審査のために確定申告の内容を整える」という発想が広がっています。経費を抑えて課税所得を高く見せる、ということです。これは間違いではありませんが、本末転倒になるリスクがあるという点は理解しておく必要があります。
確定申告はあくまで「正しい税務申告」のためにするもの。住宅ローンのために数字を整えるという発想より、審査で本当に重要な要素を理解した上で準備する方が、結果的に近道になります。
フリーランスの審査で銀行が見ているもの
| 収入の安定性と継続年数が核心
銀行が住宅ローン審査で最も重視するのは「この人は長期にわたって返済し続けられるか」という一点です。フリーランスの場合、その判断材料として確定申告書を求める金融機関が多いですが、何期分を求めるかは銀行によって異なります。
3期分(3年分)を求めるところが多い一方で、直近1期だけで判断する金融機関もあります。また3期の平均所得で見るところ、直近1期の数字を重視するところと、審査の基準はさまざまです。ただしどの金融機関でも共通して見ているのは「収入にばらつきがないか」という点です。直近1期で見る場合でも、過去の推移は必ずチェックされます。
| 開業年数も重要だが、3年未満でも選択肢はある
多くの金融機関では自営業・フリーランスの場合、ある程度の開業実績を求める傾向があります。ただし「3年未満は絶対に無理」ではありません。フリーランスへの理解がある地方銀行・信用金庫・フラット35などは、実績年数が短くても相談に乗ってくれるケースがあります。まずは相談してみることが大切です。
節税と住宅ローンのジレンマ
フリーランスが直面する現実的な問題がここです。経費を多く計上して節税すると、確定申告上の所得(課税所得)が下がります。これは税負担を減らすという意味では正しい判断ですが、住宅ローンの審査では「年収が低い人」として見られてしまいます。
たとえば売上が800万円あっても、経費を400万円計上すれば申告所得は400万円。銀行はこの400万円をベースに審査します。「実際はもっと稼いでいる」は通用しません。
だからといって「審査のために経費を抑える」という判断は慎重にすべきです。節税メリットを捨てて税負担を増やすことと、住宅ローンが通りやすくなることのトレードオフをきちんと計算した上で判断する必要があります。税理士と相談しながら進めることをおすすめします。
では何を準備すればいいのか
| 収入の「安定性」を作ることが先決
確定申告の数字を操作するより、まず収入を安定させることが本質的な準備です。単発の案件に依存するより、継続契約のクライアントを増やす、収入源を複数持つ——こういった収入構造の改善が、審査上の評価を高める最短ルートです。
| 金融機関の選び方
フリーランスに理解のある金融機関を選ぶことも重要です。メガバンクは審査基準が厳しめですが、フラット35や一部の地方銀行・信用金庫はフリーランスへの融資実績が豊富です。一行で断られたからといって諦める必要はありません。
| 頭金を多く用意する
借入額を抑えることで審査が通りやすくなります。頭金を多く用意することは、審査上の返済比率を下げる効果があり、フリーランスにとって有効な対策のひとつです。
代々木エリアでフリーランスが買うリアル
代々木エリアはフリーランス・クリエイター・経営者など、いわゆる「働き方が自由な人」が多く住むエリアです。実際にフリーランスのお客様から相談をいただくことも多く、審査が通って購入されているケースも少なくありません。
ポイントは「早めに相談する」こと。購入を考えはじめた段階で、今の収入状況や確定申告の内容を一緒に整理することで、1〜2年後の購入に向けた具体的な準備ができます。「今すぐ買えるか」より「いつ買えるか」を一緒に考える——それが現場で大切にしていることです。
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よくある質問(FAQ)
Q. フリーランスでも住宅ローンは組めますか?
A. 組めます。確定申告の期数や実績年数の条件は金融機関によって異なります。収入が安定して推移していれば審査は通りやすく、3年未満でも対応してくれる金融機関もあります。まずは相談してみることが大切です。
Q. 節税のために経費を多く計上していますが、審査に影響しますか?
A. 影響します。経費を多く計上すると確定申告上の所得が下がり、銀行の審査では「年収が低い」と判断されます。節税と住宅ローンのバランスは税理士と相談しながら検討することをおすすめします。
Q. 銀行によって審査の見方が違うと聞きましたが?
A. そうです。3期分の平均所得で見るところ、直近1期だけで判断するところなど、金融機関によって基準は異なります。ただしどこも「収入にばらつきがないか」は共通してチェックしています。一行で断られても諦めずに複数行に相談することが重要です。
Q. 収入にばらつきがある場合、審査は難しいですか?
A. ばらつきが大きいと審査が厳しくなる傾向があります。売上が安定して推移しているか、直近で落ち込みがないかが重視されます。収入構造を安定させることが、最も効果的な審査対策です。
Q. フリーランスに向いている住宅ローンはありますか?
A. フラット35や一部の地方銀行・信用金庫はフリーランスへの融資実績が豊富です。メガバンクで断られた場合でも、金融機関を変えることで通るケースは少なくありません。